【レポート】ドラゴンクエスト スペクタクルライブツアーを観た!

今年30周年を迎える国民的RPG、ドラゴンクエストシリーズ。今はスマホでもアプリが配信中で、未だにその人気は衰える様子はありません。そんなドラゴンクエスト(以下DQ)の舞台、「ドラゴンクエスト スペクタクルライブツアー」を観てきたので感想をお伝えしたいと思います!!

     指定席にも関わらず、会場30分前からもう長い列が出来ていました。

8月20日、午前9時半。大阪城公園駅に降りた瞬間からまとわりつくような暑さにウンザリします。ですが、楽しみにしていた今日この日!夏バテなんかしている場合ではありません!!

私は大のDQ好きで、ほとんどのシリーズをプレイしてきました。そんな私が、この一大イベントに魂震えぬ筈がないっ!ということで、このショーの紹介をしたいと思います。

この舞台の主人公は、DQ3の主人公、「勇者」です。DQシリーズの主人公たちには決められた名前は無く、プレイヤーが思い思いの名前をつけて、ゲームが始まります。また、DQシリーズの主人公は、基本的に喋らず、「はい」or「いいえ」などの簡単な受け答えのみします。これは、プレイヤーが感情移入しやすくする様に考えられた演出で、他のゲームにも取り入れられています。この舞台でも、主人公はほとんど喋らず、「名前」を呼ばれることもありません。ですが、その「名前」がショーの中で大きなキーワードになってきます。ちなみに、この「勇者」役の俳優さんは、一般公募の中から選ばれたそうなんです!

ストーリーも、基本的にDQ3に則ったものになっていますが、そこにシリーズの人気キャラクター達が加わって、壮大な物語を紡ぎます。DQ4からは、アリーナ、パノン、トルネコ、DQ6からテリー、DQ8からヤンガスと、シリーズをプレイした方なら、思い入れのあるキャラクターばかり!その他のキャラクターも、もしかしたら見る事が出来るかも!?‥‥と、気分が乗ってきた所で、レポの続きです!

私の席は最後列‥‥くそぅ

10時になり、ようやく会場。入場すると、まずはダッシュで、冒険の書‥‥もといパンフレットを購入!(2000円)ここには、キャストの皆さんやスタッフの方々のインタビュー、デザイン画からプロジェクトマッピングのCG全景まで、盛りだくさんの内容です!ショーの後に読むと、その日の体験を2倍3倍にしてくれる、とてもエキサイトな内容になっているので超オススメ!

場内では、DQシリーズのBGMが流れていて、これがゲームの雰囲気に入り込むための手助けになっています。すぎやまこういち先生の曲を聴いていると‥‥段々‥‥‥‥世界が‥‥‥‥‥‥と、そうこうしているうちに開演です!

本編の撮影は禁止だったので残念ながら写真はありませんが、もう感激の連続!!ゲームを意識した台詞回し、再現性とアクション性の両立したモンスターやキャストさん達、そして何よりDQ3を元にして、よくぞここまでいろんな要素を盛り込んだストーリー!!シリーズプレイヤーとしては、もうこれ以上言うことなしの出来映えでした!パノンが特に良いキャラクターしてますよ、ホント。勇者関連のエピソードは、もう涙無しには観て入られません。また、入場時に、1人一つずつ腕輪が配られるのですが、重要な場面ではそれが光りだし、舞台上のキャラクターと会場全体の一体感に、心打ち震えんばかりでした。

本編の後、地元の子ども達によるパフォーマンスもあり、このショーはみんなで作っているんだな、ということがとても感じられて、ショーのテーマである「誰もが人生の勇者」に相応しい演出だと思いました。高校生の吹奏楽部の子たちが演奏する中、キャストの皆さんが客席の通路まで来てくれました!我らがパノンさんは、なんと私のいた最後列まで来てくれて、良い笑顔で「まさかここまで来るとは思わなかったでしょ?」
ハイ、ありがとうございます!!
また、アリーナとDQ4の主人公がすれ違う際にハイタッチをしていたのがとても胸が熱くなりました。さすが、シリーズファンの中川翔子さんです。わかってらっしゃる。

終演後、場内BGMはDQ2のエンディング曲である「この道わが旅」で観客を見送ります。もう放心状態の私は、人混みに流されるままに外へ。
と、そういえば‥‥「グッズ販売もあるんだった!」

実は、開演前にも販売はあったのですが、あまりに長い列が出来ていたので、終わってからゆっくり並ぼうと思っていたのです。が、それはアマい考えでした。フラフラと余韻に浸る私が見たもの、それは‥‥開演前の3倍の人の列!!ですが「このDQシリーズ30周年を記念する一度きりのイベント、何か買わねば!!」と気合いで並ぶ事に。スタッフさんや運営の方達には、この混雑はお見通しだったようで、どデカイ販売ブースと10人以上の売り子さん達のお陰で、サクサク列は進みました。

なお並んだ後で知ったのですが、実は品切れが続いたため後日インターネットでの通販も受け付けるそうです(血涙)。見に行けなかった方も、ぜひ冒険の書を手にしてほしいです。

さて、こんなにも良いステージでしたが、少し気になった点を。
前半の最後にラーミアが登場するのですが、この大道具のラーミアの質感がチープなテカりを見せているのです。演出はとてもよく、DQ3のラーミアイベントをほぼそのまま再現した脚本、演技には文句なしですが、この光沢のあるプラスチックラーミアが出てきた所で、それまでのめり込んでいた気持ちが少し現実に引き戻されてしまいました。その後の休憩時間中に、お客さんの前で件のラーミアがバラされていくのも、なんだか夢が壊れる様な気がしました。その後のワイヤーの位置などの問題で仕方がなかったのかも知れませんが、観客としてはせめて別の所に視線が行く様な工夫が欲しかったです。

不満が残った点も少し述べましたが、全体的な出来は、非常に満足のいく舞台でした!何より、「シリーズプレイヤーへのメッセージ」や「解る人には解る小ネタ」を欠かさない事が、運営側から伝わる感謝の気持ちと、この舞台をお祭り作品として十分価値のあるものにしています。おそらくソフト化はしないでしょうが、一度目では分からなかったネタもあるかも知れないので、ぜひもう一度映像で見返したい‥‥!
という淡い期待を抱きつつ、今回のレビューはここまでにさせていただきます!!

それでは、今回の点数は‥‥

90点!!

 

それではみなさん、ごきげんよう〜。

書いた人:伊角 沙埜(いすみ さの)

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